こんにちは!タンゴです。
データ改ざん問題で注目を集めているKYB(カヤバ)製ダンパーですが、予想以上に多くの物件に使われていることが明らかとなり、対応に追われているようです。
直接、安全に関わる部品ですので、今後の対応が気になりますね。
この記事では、
- KYB(カヤバ)製ダンパー交換の対応状況
- 交換が遅れている理由
について、調べたことを書いていきます。
KYB(カヤバ)製ダンパー交換の対応状況
今回の一連の騒動で、国土交通省は10月16日付で、KYB(カヤバ)に対し、建築物の安全確保のための対応を指示しました。
KYB(株)及びカヤバシステムマシナリー(株)が製造した免震・制振オイルダンパーの国土交通大臣認定への不適合
ここで指示されたことは、
- 所有者等関係者への丁寧な説明
- 構造安全性の確認
- 交換の迅速な実施
- 徹底した原因究明および再発防止策の報告
- 出荷製品の品質確保
- 相談窓口の設置
の項目です。
国土交通省から、KYBに指示された「所有者等関係者への丁寧な説明」には、交換方法、体制、スケジュールなどの具体的方針が含まれます。
KYBでは、「最短で2020年9月までに装置の交換をする」との発表していますが、具体的な方針は明らかになっていないようです。
また、データ改ざんされたダンパーを使用した物件の公表について、所有者の了解が得られず、公表されていない物件がほとんど。今までに公表された物件は、987物件のうち70件となっています。
オイルダンパーの生産量については、交換の迅速な実施にむけて、月100本から500本にひきあげる計画で進めています。
しかし、構造安全性の確認について、年内を目処に行うよう国土交通省から指示されていることと、
品質管理方法についての徹底的な原因究明と再発防止改善策の提出を行うことを加味すると、計画通りには、進まないのではないかと懸念の声があがっています。
相談窓口はすでに設置されていますが、問い合わせの殺到で、電話がパンク状態のようです。
KYB株式会社
電話番号:0120-247-852
受付時間:24時間受付対応(土・日・祝日含む)
交換が遅れている理由
現時点で、すでに交換の対応が遅れていると指摘されています。
出荷製品の品質確保については、徹底した原因究明と再発防止に向けた品質管理方法が改善されたと確認できるまで、
第三者による性能確認試験を行うことを指示されていますが、
生産量をあげると同時に、品質管理を行うこと自体、今までの状況から察するに厳しいのでは?との見方が強まっています。
不適合なオイルダンパーは、2000年3月から2018年9月まで出荷されています。
長期間稼働してきた体制をすぐに変えることは、現場での混乱も予想されますね。
交換については、速やかに所有者と調整、交換を進めることとされていますが、
物件の管理者、使用者、居住者など関係者に対し、具体的な説明は行われておらず、日程調整も、まだ行われていない状況です。
交換を行う際に、免震装置は、地下にむき出しに設置されており、比較的、交換が容易と考えられますが、
制振装置は、壁の中に設置されているため、交換中は物件自体使用不可となる可能性が高く、理解を得るのには時間がかかりそうとの見方もあります。
また、建設業界の人手不足で、作業員の確保が難しいという問題もあり、考えただけでも気の遠くなる話です。
おわりに
特に関係者でない立場からは、2020年の東京オリンピックで使用する施設や観光スポットなどを、優先的に交換をして欲しいと考えてしまうのですが、
この問題は、安全性に直接影響があるので、該当物件の関係者としては、我先に交換をして欲しい心情かと思います。
自分の住んでいる近隣に該当物件があるのかも、気になるところです。
できるだけ、早い対応をお願いしたいです。
コメントを残す