こんにちは!タンゴです。
コールドムーンとは、12月の満月のこと。
先人たちは、時の流れを知る一つの手段として、月の位置や満ち欠けを観察していました。
身近な天体でもある月に、このように親しみを持ってニックネームをつけていました。
この記事では、
- コールドムーン(12月の満月)の名前の意味と由来
- 2020年のコールドムーン(12月の満月)の見える方向や時間
についてまとめました。
コールドムーン(12月の満月)の名前の意味と由来
人々は、月の動きを観察して太陰暦をつくり、狩りや農作業を行う際の目安にして生活をしてきました。
アメリカには農業暦(Farmers’ Almanac)というものがあり、そこには、各月の満月の名前が記されています。
コールドムーン(Cold Moon)とは、ネイティブアメリカンによる12月の満月の別名、つまりニックネームのようなものです。
現代では、このような呼称を一般的に、満月の別名と言われていますが、もともとその月全体を表す呼称で、季節の植物や動物などその時期を端的に表す名前がつけられていました。
日本でも、旧暦に基づいた各月の別名がありますよね。
12月の別名は、師走(しわす)、もしくは、極月(きわめつき)と呼ばれています。
師走の語源については、平安時代末期の辞典「色葉字類抄(いろはじるいしょう)」に書かれている「僧侶(師)が、仏事で走り回る(馳す)月=師馳す(しはす)」というような説が有力とされていますが、正確な語源は不明です。
現在、アメリカで使われている満月の名前は、米国東部と北部に住んでいた先住民族や植民地時代のアメリカ人や、代々受け継がれてきた他の伝統的な北米の名前を由来としています。
地域によって、かなり気候や風土が違うので、月の呼び名も一つだけではありません。
日が、ますます短くなり、夜が最も長く暗い冬至を迎えるとともに、凍てつくような寒さが近づきます。
そのため、12月の満月は、コールドムーン(冷月)、もしくは、ロングナイトムーン(長夜月)の呼び名がよく知られています。
ロングナイトムーン(Long Night Moon)という名前は、12月の夜が本当に長いだけでなく、真冬の満月が空を横切る軌道が長く、より長い時間、地平線上で観ることができるため、12月をよくあらわす呼び名と言えます。
12月の満月は、1年で最も長い夜の到来を告げる太陽の帰還を祝う古代ヨーロッパの祭りに敬意を表して、Moon Before Yule(ユールの前の月)と、呼ばれることもあります。
ユールとは、古代ヨーロッパのゲルマン民族、ヴァイキングの間で、冬至の頃に行われた祭りです。
キリスト教のクリスマスの起源も、冬至に由来しますが、北欧諸国では、現在でもクリスマスのことをユールと呼びます。
また、Farmers’ Almanacには、Oak Moon(オーク月)という呼び名も書かれています。
この呼び名は、ケルトの神話に由来しているようです。
ケルトでは、オークの木を神聖視しており、崇拝の対象としていました。
ケルトの祭司であるドルイドは、大地に根を張らずに、冬でも緑を保っているヤドリギに特別な力が宿っていると考え、重要な儀式は必ず「ヤドリギに寄生されたオークの下で行った」と言うことです。
ヤドリギをオークの木から刈り取るのに使用されたのは、黄金の三日月の鎌。
この物語が、12月のオークムーンの伝説の由来となっていると考えられています。
12月の満月の呼び名には、他にも次のようなものもあります。
- Christmas Moon(クリスマス月)
- Bitter Moon(苦月)
- Peach Moon(桃月)
こうして並べて見てみると、12月という季節の映像が浮かんできませんか?
満月を眺めながら、季節のイメージを膨らませて感じてみることは、とても贅沢な時間ですね。
2020年のコールドムーン(12月の満月)の見える方向や時間
国立天文台の暦計算室によると、2020年12月の満月は、12月30日(水)午後12時28分(中央標準時:JCST)です。
実際に観測するには、12月30日の夜がおすすめです。
この日の月は、午後5時過ぎに東北東に登り、南の空高く移動する、コールドムーンを見ることができます。
大晦日にもほぼ満月に近い状態の月が楽しめます。
月を眺めながら、今年一年をゆっくり振り返って見るのも素敵ですね。
寒さがこたえる季節ですが、空は暗く、ピンと張りつめた空気が異界の扉を開くかのような夜に、少しだけ12月の満月を探して空を眺めてみましょう。
おわりに
この記事では、
- 自然とともに生活をするのに身近な存在の月に、先人たちはニックネームをつけていた
- コールドムーンはロングナイトムーンと並ぶ12月の満月のニックネームで、凍えるほどの寒い季節というのが由来
- 2030年のコールドムーンは、12月30日の夜に北の上空で観ることができる
ということが、わかりました。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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