日産ゴーン容疑者が東京地裁初出廷で無罪を主張？意見陳述の内容も詳しく解説！

会社法違反特別背任容疑で再逮捕された日産前会長カルロス・ゴーン容疑者の勾留理由を説明する手続きが、2019年1月8日10時半より東京地裁にて行われました。

裁判所によると、一般傍聴席14席に1122人の希望者が列を作り、倍率は約80倍となりました。

勾留理由開示の法廷で傍聴券の抽選が行われるなど、勾留理由の開示手続きに、これほど注目が集まることは異例とのことです。

この記事では、

• 日産ゴーン容疑者が東京地裁に出廷した時の様子
• 日産ゴーン容疑者の意見陳述の内容
• 海外メディアや一般の人々の反応

について、各メディアの報道をまとめて解説していきます。

日産ゴーン容疑者が東京地裁に出廷した時の様子

2018年11月の最初の逮捕から、50日間にわたって勾留されているゴーン容疑者が、公の場に姿を表すということで、その様子に注目が集まりました。

今回の出廷は、勾留理由を説明する「勾留理由開示」というものです。

出廷の様子を、各メディアの報道をまとめると、次のような様子です。

• 午前10時30分に東京地裁425号法廷に入廷
• 黒っぽい紺色のスーツに白いワイシャツ姿で身なりはきちんと整えられていた
• かなりやせており、頬もこけてやつれていたが堂々とした印象
• 手錠と腰縄をつけていた

勾留開示理由の手続きの流れ

勾留開示理由の手続きは、次のような流れで行われました。

夕刊各紙のスケッチで、少し様子が伺い知れますね。

夕刊各紙のゴーン氏。 pic.twitter.com/KbQ4kI4uSS

— Akiyoshi Komaki 駒木明義 (@akomaki) 2019年1月8日

日産ゴーン容疑者の意見陳述の内容

勾留開示理由の手続きで、ゴーン容疑者は約10分間*、女性の通訳者を介して英語で意見陳述を行い、次のような内容が語られました。

*実際には、通訳を含めると20分以上

公判廷で発言の機会をくれて感謝しています。

私が捜査機関からかけられている容疑が、いわれのないものであることを明らかにしたい。

日産のために全力を尽くして公明正大、かつ合法的に所管部署から必要な承認を得た上で進めてきた。

人生の20年を日産復活に賭けてきた。日産を変革した2兆円ほどの負債から、2006年末には現預金を作り出した。

金融取引法の疑いについて

• 会社から退職後の相談役などの様々な提案があった
• 私がつけた金額は公的なものではない
• 検察の理由は間違っている
• 法的な効力のある契約を締結していない
• 社内外の弁護士に承認されているものだ

特別背任の疑いについて

金融危機になり株価が急落した。

そのため、銀行全体が機能しなくなり、担保を差し入れるよう要求された。

その時、二つの選択肢しかなかった。

1. 退職金を受領して銀行に担保として渡すこと
   しかし、当時の私は退任することはできなかった
2. 日産に金銭を一時的に要求*すること
   *追加担保の支払いのための付け替えと言われている事案
   二つの為替変動とスワップ契約などもあったが、その間に日産に損失を負わせていない

ハリド・ジュファリ氏について

彼は資金支援をしてくれた。

サウジなどに進出する際にも、支援をしてくれた。

その業務の推進にあたり相応の対価を、ハリド氏に対して支払った。

意見陳述では無罪を主張

最後に、ゴーン容疑者は、自身の言葉ではっきりと無罪を主張しました。

日産を日本の主軸に回復させた。

家族の次に人生で大切なものだ。

裁判長、私は無実です。I am an innocent.

誠実に行動している。

不正を追及されることもなかった。

いわれもない容疑で不当に勾留されている。

海外メディアや一般の人々の反応

フランス大使、レバノン大使をはじめとして、海外メディアの姿も、傍聴席にありました。

推定無罪の段階で、手錠をかけたまま公の場に出ることや、50日間という交流の長さなどの容疑者への扱い、日本と海外の司法制度の違いについても、波紋を呼んでいます。

今回の一件についての、詰めの甘さを指摘している意見もありますね。

ゴーン前会長の弁護士記者会見でビックリしたのは、最大の焦点であるゴーン容疑者の特別背任で、その相手のサウジアラビアの実業家でハリド・ジュファリ氏に東京地検特捜部が一度も事情聴取していないそうだ。
16億円を入金させた裏付けも取らずいきなり逮捕とは。アホか。
https://t.co/9WImMMYbm5

— 俵 才記 (@nogutiya) 2019年1月8日

これは、本当に慎重にお願いという意見です。

今日のゴーンさんは、やつれて手錠・腰縄で入廷したらしいです。
無罪なら、関わった検察と日産幹部、全員人生終わりですね。 pic.twitter.com/0nfU8p7AHi

— サラリーマン (@ZVmcrGlk5f2aZjb) 2019年1月8日

次の意見については、最初の逮捕から、私も気になっていました。

飼い犬に手を噛まれるという感じでしょうかね？

【日産問題の異常さ２】事態の進展とともに、警察検察支配のアベ内閣とつるんだ日産の西川社長の行動が疑問視されてきた。社内に異常事態があれば、社長が取締役会で問題にするのがコーポレートガバナンス。それを司法取引で人質勾留だ。海外メディアの批判を浴びるのも当然。https://t.co/SjemJxgoKU

— 金子勝 (@masaru_kaneko) 2019年1月8日

こう思っている人も一定数いると思います。

世論の意見はどうあれ、
オレはやはりゴーンさんは無罪だと思うんだよなー

ゴーンさんレベルの人がお金に対してがめつくのが考えられん

日産立て直してるしね

ゴーン前会長、無罪主張（共同通信） – Y!ニュース https://t.co/Z0tawrDhts

— INOUE (@inoue003) 2019年1月8日

おわりに

日産ゴーン容疑者の勾留開示理由の手続きの様子と意見陳述の内容について、まとめました。

午後3時からは、弁護団代表の大鶴基成弁護士の記者会見が行われましたので、こちらも別の記事でお伝えします。

今後も見守っていきたいです。