こんにちは!タンゴです。
暑さが和らぐこの季節は、丸い月を眺めて晩を過ごす習慣を、お月見と認識している日本人は多いことと思います。
お月見は、何月何日と、カレンダーに書いているわけでもないですし、なんとなく、月が綺麗だから、それを楽しむ季節行事くらいに捉えている人も、多いんじゃないかと思います。
この記事では、
- 中秋の名月と満月の違い
- お月見をする日や意味と由来
- お月見のマナーとやり方・用意するもの
についてまとめました。
お月見を、楽しむための参考になれば、嬉しいです。
中秋の名月とは?満月との違い何?
中秋の名月を、理解するためには、少しだけ、暦や天文学の知識が必要です。
とは言っても、そんなに複雑の内容ではないので、順を追って解説していきますね!
中秋とは、太陰暦(旧暦)で、8月を指します。
旧暦では、7月から9月を秋としており、それぞれ、
- 7月を初秋
- 8月を仲秋←真ん中の月
- 9月を晩秋
と呼んでいました。
ですから、仲秋は旧暦の8月で、同時に秋のちょうど真ん中であることから、中秋とも呼ばれます。
中秋の名月、仲秋の名月、どちらの表記も使われています。
太陽に対して、太陰は月をあらわしています。
現在の暦(太陽暦)は、太陽が地球の周りを回る周期(1年)を基に、作成していますが、
旧暦(太陰暦)は、月の満ち欠けの周期を1ヶ月として、作成されました。
旧暦の1ヶ月は、新月→満月→新月を一つの周期としているため、一日は、必ず新月になります。
そして、新月から数えて、三日目に見える月を三日月、十五日目の夜を、十五夜と呼ぶのです。
十五夜の別名を名月と言います。
つまり、中秋の名月とは、旧暦8月15日を指しています。
十五夜と言えば、まん丸のお月様が見えると言われることから、十五夜=満月と捉えられがちですが、満月は、月と太陽が地球を挟んで反対側に来る瞬間を指しています。
- 月の軌道は、地球に対して楕円形
- 月の満ち欠けの周期の半分は、約14.8日
ということもあり、十五夜と満月は、必ずしも同じではありません。
2019年の中秋の名月はいつ?
中秋の名月は、旧暦を基にしているため、現代のカレンダーで、何月何日と決まっているわけではありません。
しかも、満月とも限らないので、カレンダーによくある、満月、新月のマークもあてになりませんね。
2019年の中秋の名月は、9月13日(金)です。
2019年9月の満月は、9月14日(土)ですので、1日ずれる計算になります。
今年は9月13日が中秋の名月、翌日の9月14日が満月と、中秋の名月と満月の日付が1日ずれています。
▼2019年9月の満月の記事
お月見をする日や意味と由来
旧暦8月15日(十五夜)の中秋の名月のお月見
伝統的には、中秋の名月(十五夜)にお月見を行います。
2019年は、9月13日にあたります。
収穫の季節でもある、この季節の月の高度は、高くも低くもなく、暑さも和らぎ空気も澄んでいることから、美しく見えて、鑑賞に適しています。
この中秋の名月をめでる習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。
中国では、重要な行事のひとつとされ、月に見立てた、丸く平たい形の月餅を食べる慣習があります。
東アジアでも、旧暦8月15日は、中秋節と呼ばれ、伝統的な行事とされています。
日本では、中秋の名月に収穫への感謝や豊作祈願の意味も込めて、芋をお供えするようになり、「芋名月」とも呼ぶようになりました。
旧暦9月13日(十三夜)のお月見
旧暦8月15日の十五夜のあとに巡ってくる十三夜(旧暦9月13日)にも、お月見をする風習があります。
2019年は10月11日(金)です。
十三夜は、十五夜に次いで美しい月だといわれており、栗や豆の収穫祝いでもあるため、「栗名月」「豆名月」とも呼ばれています。
「十三夜」のお月見は、日本で生まれた風習で、十五夜、十三夜のどちらか一方しか、お月見をしないことを「片見月」「片月見」といい、縁起が悪いとされるようになりました。
旧暦10月10日(十日夜)のお月見
十日夜(とおかんや)とは、旧暦10月10日に行われていた収穫祭のことで、十日夜は、稲刈りを終え田の神様を見送る行事です。
2019年の十日夜は、11月6日(水)です。
田の神様の化身とされているかかしにお供えものをしたり、かかしと一緒にお月見をする「かかしあげ」とよばれる風習があり、お祭り行事の一つとしてお月見も行われます。
お月見のマナーとやり方・準備や用意するものは?
中国から上流社会に伝わり、風雅に月を愛でる慣習となったお月見。
実りの象徴として美しい丸い月を鑑賞することが、作物の収穫祭と結びつき、庶民へと広がっていきました。
お供えものをしたり、お祈りを捧げるということで、収穫物に対しての感謝とともに、命をつなぐ、自然や天の恵みなど、あらゆるものへの感謝の心を、伝えていくのです。
お月見のお供え物
お月見にかかせないのは、お供え物で、月見だんご、ススキ、収穫物を用意します。
月見だんご
一寸五分(約4.5センチ)の大きさの、月と同じく丸いだんごが縁起が良いと言われます。
丸いだんごは、月が満ちている様子になぞらえ、豊作祈願や収穫祝いに加え、ものごとの結実、健康や幸福をあらわします。
十五夜には、十五にちなんで15個(もしくは簡略して5個)、十三夜には、13個または3個をお供えします。
お供えは、三方というお供え用の台に載せて、三段に積み上げて(下段から9個、4個、2個)お供えします。
三段目は、正面からみて縦に2個並べます。
三方がない場合は、お盆やお皿でも大丈夫です。
お月様から見えるところか、床の間にお供えをします。
三方に載せられた神饌(香取神宮)
出典: Wikipedia
ススキ
ススキは、月の神様の「依り代」として、お供えをします。
本来、依り代として、稲穂をお供えするところですが、稲刈り前の時期で手に入らないため、稲穂に似たススキを備えるようになりました。
ススキは、その鋭い切り口が魔除けにもなるとされ、軒先に吊るす風習もあります。
ススキのほかに、秋の七草(萩、尾花、葛、女郎花、藤袴、桔梗、撫子)や野の花を飾ることもあります。
収穫物
畑で収穫された旬の野菜やくだものをお供えします。
十五夜は、芋類の収穫を祝う行事でもあるため、里芋やさつまいもなどをお供えすると良いです。
お月見のお供え物は、食べることに本意がありますので、終わったら、食べましょう。
おわりに
この記事では、
- 中秋の名月(十五夜)は、旧暦8月15日で、2019年は9月13日
- 十五夜=満月ではない
- お月見のお供え物は、月見だんご、ススキ、旬の野菜や果物で、終わったら食べる
ということがわかりました。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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